昨年の11月から12月にかけて、東京税理士会が実施する成年後見人等養成研修を受講しました。1月中に無事、修了の通知を受けました。
この養成研修は成年後見人等の任務を遂行できる人材を養成することを目的とし、毎年11月頃に実施されているようなのですが、まとまった時間の講座を決まった日に受講し、その後レポート作成も行う必要があり、ここ数年間気になりながらも都合がつかずに見送っていました。2020年は研修時期にちょうど時間の余裕ができてやっと受講ができたのですが、感染症への対応としてオンラインでの実施となり、非常に受講しやすくなっていました。
講座の総時間数は18時間程度、講師は10名ほど。成年後見制度の概要、その基礎となる考え方から始まり、実務上の留意点までを一通り学習しました。
成年後見人の業務というより、成年後見制度自体に関心があり、きちんと知っておきたいと思ったのが、私自身の受講の動機です。単身で生活する高齢者が増加しており、制度によるサポートが今後ますます重要になるのではないかと感じていました。
また、受講を通じて、実際の成年後見人の担い手として、親族の割合も高いことから、法律や財産管理の専門家以外の担い手へのサポートもあるとよいのではないかとも感じました。私自身、税理士であることから、財産管理の部分は特に困難を感じませんでしたが、被後見人(後見制度の利用者本人)の生活面の支援に関しては、高齢者がほぼ必ず必要とすると思われる医療、介護や福祉のサービスに疎く、自分が知らない分野への心理的なハードルを感じました。例えば、身近な高齢者のサポートについて悩んでいる方があった場合、この制度について具体的に説明することができれば、負担感を和らげたり、選択肢を増やしたりできる可能性もあります。
せっかく用意されている制度がもっと身近なものとして利用され、皆がより安心して生活できる社会になるとよいと思っています。私自身、チャンスがあれば具体的な業務にあたって、多少なりとも役割が果たせればとも思っています。